いよいよ、明日、だ。
鍛錬。決戦前の、最後の。
勝利しよう。必ず。

セシリア殿にライクルス殿のサポートを頼まれ、
リオル殿に事の終焉と絶対の帰還を誓い、
コタロウとその後の話をした。

しかし、彼が刀を使えるとは思わなかったな…。
幼い頃から握っていたらしい。私は、いつ握るようになったっけ……。


全ては明日。
明日で全てが決まる。
必ず、勝って、必ず、戻ってこよう。

世の為。人の為。友人の為。恋人の為。


誓おう、この剣に――――


〔セシリア、コタロウ、リオル〕

たまたま出くわしたラグーナと話をしていたら、何やら広場で騒ぎが。
鳩が沢山。
何とかしようと思い、奴のみたらし団子を取り上げてそれを投げ、鳩を引きつけようと試みる。

チヨ殿の店、越庵にも行かねばな。


そんなことをしているうちになんか色々あって……。


せくはらははんざいです。
次は逮捕してやる……！！

コタロウが来てくれて良かった、本当に。
あのまま誰の助けもなかったらどうなっていたか……。


〔（ファスマ）、（アイボリー）、きつね、（コシュ）、コタロウ〕

母の日。
桜花の国まで行くことも出来ないから、ヤドリ樹へ。
カーネーションを手に。

コタロウが来て、私の過去の話をした。
……誰かに自分の過去を話すなんて初めて。でも、彼には全てを知って貰いたかったから。
犯罪者が憎い。奴が憎い。仇を取る為に生きているようなものなんだ、私は。
走馬灯の悪夢が、憎しみを増幅させる。それが辛い。
また、その憎しみで犯罪者を殺してしまうのではないか。そう思うと。


彼の船で一緒に寝ることになった。

〝三千世界の鴉を殺し、主と添寝がしてみたい〟
そんな句を、誰かが詠んでいたっけな。


側で感じたぬくもりが、心地よかった。
悪くないな、こういうのも。


〔コタロウ〕

対亜人狩り会議。
会場が初めての場所だったから少々迷ったが、なんとか見つけられた。

結構人多かったな…。

とりあえず、主犯のディシーブは『捕縛』することになった。
『生死問わず』か『捕縛』かの二択。もちろん、私は『捕縛』を取る。
無理かもしれない。ただの私の我が儘かもしれない。甘いかもしれない。
でも――でも――――これが、私の考え方。譲れない信念。
悪人は、法のもとで裁かれるべきなんだ。それで牢獄から出られるか出られないかは法が決める。死刑になることもあろう。
たとえ、どんな刑になろうと私は文句は言えないし、言わない。
法が決めたことだから。


"何の為に戦うか。"
そう問われたら、私は「正義の為」「忠義の為」……そして、「この街を守る為、この街の人々を守る為」と答えよう。
だが、そう言って、殺してきた犯罪者は何人いる？
それは、ただの言い訳で逃げのようにしか思えなくて。
何故あの時死んだ？ そういう運命だったから？ 否――――
私の犯罪者への憎しみがそうさせたんだ。憎しみが、殺した。
結局、私は人殺しなんじゃないだろうか。殺意があった時点で、人殺し。
「報復」「復讐」……そんなじゃない。そう思いたかった。「正義」の為に悪人を捕らえるはずだった。
なのに、なのに、…………。
この、人殺しが。人殺し！ 人殺しッ！！


いつだか彼に言ったことは矛盾だらけ。都合のいいことをその場で並べただけ。
結局はそんなもの。私はそんな程度。


嗚呼、

私って、本当に、馬鹿、だ。


〔ライクルス、セシリア、ヨハネ、ラファティ、（ヴァージニア）、トラドール、ユベルティ、ジュリエッタ、コタロウ、（クロア）、（ダートラディア）、（ヴァニラ）〕

（きっと家に着くなりこんなやりとりがあったんじゃないかな！）


「きゃー！ いらっしゃぁーい！ あらぁ、近くで見ると思ったよりもイイ男じゃないのぉ？ うっふふ♪」

「何食べるぅ？ 何でもイイのよぉ！ いっそのこと夕飯食べちゃうぅ？ あっ、飲み物は紅茶が良いかな！？ それともヘレンとお揃いで緑茶かしらん？ ほら、ルイ、急いでー！ お茶の支度よー！」


「（狐が黒豹さんにまとわりつく。もふもふさせる気満々。）こーん♪（訳：リア獣爆発しろ♪）」
「（犬も一緒にごろごろごろ。遊べ遊べオーラ。）わふ☆（訳：リア獣爆発しろ☆）」


「でさでさ、キスしちゃったんでしょぉ～～？ あたし、見ちゃったんだからねー！ もぉーちょーやば！ ほら、もっといちゃいちゃしなさいよぉ？ というかあたしの前でもう一度キスしなさいよ！ ねぇねぇ！」


（ハイテンションゴスロリエルフ。そしてメイドも仕事をしながらさらりと…。）


「それで、ファーストキスのお味はどうでした～？」 （にっこり）
「そこでさりげなく言わないでください！！」（すかさずつっこむ猫。）


「もう、皆さんいい加減にしてくださいーーー！！ …す、すまんな、コタロウ……。なんか今日はみんな変だ……」


（黒豹さんが帰ったあとは一家揃って正座させられて猫のお説教を受けたんだとか…。）