カティ殿へのキスは人助けの為で致し方なかった事のようだった。
……腕を組んでいた事はどう説明するのだろうと今思ったが、まぁ、良いか……。

現場に居合わせていたアイザック殿や、ジュジュが来たり、ゴーレムを連れたエルフ殿や……カティ殿本人が来たりした。
…本人……まさかおなごにキスされるとは思わなか、った……。
おあいこ、か……。

ビンタせずにはいられないとか……私という女は…………。
でも、これで仲直り、出来たから、来月は絶対温泉だな！
ナツメから肉じゃがのレシピも貰ったし、練習せねば……。


は、初めて、自分からキスしたぁぁぁぁ……！！！　（最後は乱れに乱れた文字。）


〔コタロウ、アイザック、ジュリエッタ、カティ、（フィア）〕

幻聴や幻覚も消え、心の整理もついたので森の奥の泉へ浪人殿のお墓参りに。
あの時はろくに手を合わせることも出来なかった。やっとそれをすることが出来た。
前は見えていた幻ももう見えない。…自分を許せたのだろうか。
自分で殺しておいて言うことではないだろうが、浪人殿には安らかに眠って頂きたい。……殺した者が言うことではない、な。

ナツメと約二ヶ月ぶりに出会う。前回、森の奥の泉へ行った……その前日の酒場以来。
彼女を苦しめる幻も殆どなくなったようで、安心した。でも、まだ時折聞こえることもあるらしい。完全に消えると良いな。
バーベキューは行けなくて残念だった。今度、鍋をやるかもしれないという。その時は是非とも、参加させて頂きたい。
親戚……私には親戚も両親も、いない。血の繋がる者はもう誰もいない。
だが、血は繋がらぬとも家族がいる。友人がいる。恋人がいる。決して私は独りなどではない……。

私やナツメと同じ桜花人のイヅナ殿……御庭番衆の者らしい。
少しだけだが、聞いたことがある。戦闘を専門にした集団だったか……以前、桜花の国に帰ったときに聞いた程度だが。
ま、まだ結婚の予定もないし、子を作る予定もない、ぞ……！！


コタロウも来た。
デートは温泉。来月の予定。肉じゃがを作る。
ユベルティ殿も来た。
何やらユベルティ殿を止めようとするコタロウ。
何なのかと思えば、女性と腕を組んでいたという。それを私に知られたくなかったようだ。

全く…………ばかなやつだね。


〔ナツメ、何者かの視線（イヅナ）、コタロウ、ユベルティ〕

ライクルス殿捜索の貼り紙を見つけ、数日中ずっと探し回っていた。
しかし、心当たりもなくなかなか見つかる気配はなく……。

そこでシアルフィーア殿に出会って、このことを話していたら、海辺で叫んだときにいたエマ殿に会い、ライクルス殿が見つかったということを聞いた。
見つけてくれた者達は皆、知っている者ばかりでライクルス殿の友人たちだった。
コタロウもいたようだ。私もそのメンバーに混ざって、見つけたかったが、今そのようなことを言っても仕方ない。とにかく彼が見つかったのだから、それで良い。
ライクルス殿とは共闘ばかりで、ゆっくり話をしたことがなかったなぁ。今は街を離れているようだが……帰ってきたらまた話がしてみたい。
エマ殿は亜人狩り会議のときに世話になった樽と錨亭の店長殿だったようだ。…うむ、次はコタロウと食べに行こうか。

桜花の国は良い国だ。
自然が綺麗で、文化も好きだ。
勿論、ペティットも大好きだぞ？

そ、そんなに美しくはないと思うのだがな、私は……。
手を出されたら、私よりも寧ろその彼自身の身が心配だな……。コタロウに半殺しにされるんじゃなかろうか…。

ともかく、ライクルス殿が見つかって良かった。
今日はゆっくり眠れそうだ。
また見つけてくれたメンバーに出会ったら、詳しく聞かないとな……。


〔シアルフィーア、エマ、（シャイル）〕

浜辺を歩いていたら、コタロウに会った。
水浴びをしていたな……。か、彼の脱いだ姿を見るのは初めてだ……。

水をかけあったりした。
こうやってイチャつくのも悪くなかろう、と彼は言った。ま、まぁ、こういう風に遊んだりするのなかったからなぁ……戦いばかりで。

色んなことがあったけれど、私は幸せなんだ。そう思った。
家族がいて、友人がいて、恋人がいて、みんな大好きで愛おしくて…………。
――――父上、母上、憐子は幸せです。とても。



自分からキスするのはまだ、難しいな……。
リードされっぱなしなんて嫌だからいつかリードするのだ！ うん！

バーガーは初めて食べた。
結構美味しかったぞ！ また食べに行こう。


〔コタロウ〕

叫ばせて頂いたよ。

ふふ、愛してるぞ？


〔ジュリエッタ（ジュジュ）、（ミツキ）、（凍花）、（エマ）、レイミヤ〕