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図書館、資料館に書き溜めてきた日記やSS(小説)を保管するところ。
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付き合って、ほぼ一年……
色々あったけれど……ついに、此処まで辿り着けた――――


 それはとても暖かな日だった。
 舞い上がる花弁は、桜花の獣人の二人らしく桜。
 花吹雪に囲まれて、バージンロードを歩く抹茶髪の猫。真っ白なウエディングドレスに身を包み。傍らの濃紺髪の黒豹は黒のタキシード姿で。
 金茶の瞳は、澄み切った春の青空を仰ぎ、……傍らに寄り添って歩く黒豹の赤い瞳を覗き込んだ。

 度々聞こえてくる様々な声には照れくさげになったりしながら、


『なぁ――我が儘かもしれぬが、』

 猫は口を開く。

『新婚旅行で桜花の国に行ったら、白無垢と羽織袴も着ような?』

『今回、此処では「ヘレン・ハイネ」――
そして桜花の故郷にて「琲音憐子」として、お主と永遠の愛の誓いを立てたい。
父上と母上にいつか見せてあげたかった姿を、だけど見せられなかった姿を、あの街であの場所で見せてやりたいのだ。
良いだろう? 悪いが、勝手に決めさせて貰うぞ。決定だ!』

 彼はどんな顔をしただろう。びし、と手袋に覆われた指を戯れに突きつけてみせて。
 それから、手を降ろし、
 純白のヴェールを揺らして、愛しげに金茶を細め微笑む。


『――――愛してるぞ、コタロウ。
これからもずっと共に傍に居てくれ。』




(本日は4月1日。)
(そして、「黒豹の夢」の「四月馬鹿」へ続く――)


(続きのコタロウくんバージョンはペティット内の図書館にて。)


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